Easy Going♪

病院食はまずい?おいしい?実際に食べてみた感想

 

「病院食はまずい」というイメージ。

なにが理由かは分かりませんが、そういうイメージを持っているのは私だけではないと思います。

特に私は普段、濃いめの味付けが大好きで、マヨネーズを愛用していたり、キムチやチーズなど味の強いものや、お肉が大好きです。
自炊するにしても、献立は例えば

豚キムチ炒め
インスタントの味噌汁
ごはん
という感じの一人暮らしっぽい感じです。

今回、私はとある病気で6日間入院しました。
入院が決まった瞬間から「入院食か〜、まずいんだろうなぁ」と一抹の不安を抱えていました。笑

そんな私が6日間、病院食を食べた感想を書いてみたいと思います!

 

病院食には種類がある

まず、病院食(入院食)には患者の病状に合わせて様々な種類があります。

これは医師の指示のもと決まりますが、希望を言えば融通を利かせてもらえる場合もあるようです。
例えば、白ご飯をお粥、麺、パンに代える、肉や魚が苦手な方は野菜のみのメニューに代える、などが可能とのことでした。(病院によって違います)

私は特に食事制限はなかったので、「常食」と呼ばれる普通食でした。

この普通食を小さく刻んで食べやすくしてもらうこともできますし、咀嚼が難しい方はそのまま飲み込めるくらい細かく刻んだり、とろみをつけて飲み込みやすくした状態で出してくれたりします。

更に嚥下障害や様々な病状に合わせ、ペースト状だったり、ゼリー状だったり、栄養を摂るために工夫がされています。

そういった特殊な食事は経験したことがないので、今回は割愛。
私が実際に食べた「常食」について書いてきます。

 

 

食べるのがつらい…

不穏な見出しですが…笑。

入院時、腹部に激しい痛みがありました。
それこそ座っていても横になっていてもどうにもならないような痛みで、もちろん痛み止めは点滴で入れてもらっていましたが、薬が効いていてもそんな状態。(最初に痛み止めを入れてもらうまでは悶絶状態でした)

1日目の昼間はそのまま手術になる可能性があったので、食事と水分の経口摂取は禁止でした。早朝に救急車で運び込まれたので、朝から何も食べられず、そして痛みと戦うことに体力を使ったのか、とてもとてもお腹がすいていました。

検査の結果、手術はしないということになり、飲食の許可が。

夕飯まで時間があったので、駆けつけてくれた父親に好物のシュークリームを買ってきてもらいました。
なんの変哲もない、モン○ールの定番のシュークリーム…ひとくち食べた瞬間にかなり安心しました。まさに「生きてて良かった〜」という感じ。笑

しかしそんな普段なら吸い込むように食べてしまう大好物でさえ、完食までかなりの時間を要してしまいました。

夕食の時間、18時になり、初の病院食が運ばれてきました。

トレーの上にのった小皿ひとつひとつに蓋がしてあります。

メインおかずの主菜は、手作りがんも的なもの。
私はがんもなどの練り物が大好物です。やったぞ!という気持ちです。

副菜には茹でたさといもに味噌ダレかかったもの、野菜のおひたしのようなもの、具がメインの味噌汁(愛知県なので赤だし)、そして白いごはんとデザートのフルーツ(たしかキウイかりんご)がありました。

予想はしていましたが、やはり全体的に薄味
でも出汁(だし)がしっかり効いているのでまずいというわけではありません。

これが健康的な味付けなんだなぁ…と普段の食生活を省みる私…。笑

好物が出て少しテンションが上がったのも束の間…
2、3口食べたら、ドッと疲れてしまいました。
食べてる間もずっと痛いんですよね…食欲がどんどん削られていきます。
休み休み食べましたが、結局半分ほど残してしまいました。

要するに、味は薄口で慣れないけれど決してまずいわけではない。
だけど体力が追いつかなかった…という感じです。

もしここで大好物のカレーが出ていたら最後まで食べれたか?というと、それも自信がないですね…
どんなストレス下でも風邪で熱があっても食欲が減退しないタイプなので、地味にショックでした。

この状態は二日目の昼まで続きました。

 

 

食欲復活!「常食」はおいしかった!

二日目に、家の鍵を託した友人が着替えなどを持ってきてくれました。それに安心したのかとても元気が出てきました。

痛みの方も、痛み止めがだんだん効くようになってきたので、スマホを見たり、持ってきてもらった雑誌をめくってみたり、暇つぶしができるようになりました。

その日の夜に好物の焼き鮭が出たので、大喜びで全てのおかずを完食
普段自分で魚を焼いて食べることもないし、定食屋など行っても唐揚げやハンバーグなど肉を選んでしまうタイプなので、久しぶりに食べる魚はとてもおいしく感じました。

ここで、おいしかったメニューBEST5を発表したいと思います!

1位 ミートボールのトマト煮
2位 キーマカレー
3位 ビーフシチューと焼きたてパン
4位 焼き魚(鮭・さば)
5位 焼きうどん(豚肉入り)

「ミートボールのトマト煮」「ビーフシチューと焼きたてパン」は6日間のうち唯一(二?)の洋食でした。

「ミートボールのトマト煮」はコンソメ控えめでさっぱりとした味付けでしたが、手作り感のある大きめの粗挽き肉のミートボールがたくさん入っていて非常に満足感がありました。

「ビーフシチュー」は事前にご飯かパンかで選べました。
この病院内の売店にはパン屋さんがあるので、そこで焼いたのでしょうか、まだほんのりあったかいロールパンとクロワッサンがついてきました。

「キーマカレー」は家庭用のルーを使った味ではなく、控えに入ったカレー粉の優しい風味と生姜が効いていて、薬膳カレーのような感じでした。

三食の内容のバランスは、朝は軽め、昼は揚げ物や肉などしっかりとした主菜が出る、夜は魚が主菜になることが多い、というように消化のことも考えられているようでした。

日本人の食生活は夜に豪華なものを食べがちですが、普通に考えてその後も活動する昼の方ががっつり食べてもカロリー消費できますよね。

それから個人的に嬉しかったのは、毎食フルーツがついていたことです。
定番のりんご、バナナ、キウイの他に季節ものの柿もありました。

一人暮らしで自炊の時は節約メニューなので、フルーツは滅多に買いません。
でも、食事にフルーツがついただけでこんなに贅沢感があるんだなぁ〜と実感しました。

 

 

意外な効果

「入院中は運動不足で便秘になるから気をつけろ」と友人からLINEが来ていました。

しかも私は30歳を越えたあたりから徐々に便秘症になり、それまで毎日きていた便通が、一日二日こなくて当たり前のような状態になってしまっていました。

そんな状況だったので、これ以上便秘がひどくなったら嫌だな〜と思っていましたが…
食欲が戻り完食できるようになった二日目から、いきなり快便になりました。

しかも毎日出ます。
多い時は2回出ます。
そして退院して2週間目の今も、毎日出ています。

そうです、私にとって便秘の最大の原因は、食生活だったようです…

退院してからもジャンクな買い食いは避け、味噌汁はインスタントではなく具をたくさん入れて作り、肉やご飯は少なめで野菜を多く摂るようにしています。

病院食のように副菜まで何品もつくるのは無理なので、一品料理の中でも野菜の種類や量を増やしました。
肉ばかりでなく魚も意識して選ぶようにしています。

これからも続けていきたいと思います!

※友人は出産で入院している間に便秘になったと言っていたので、個人差があります。

 

 

病院食のお値段は?

気になる一食のお値段ですが、どうやら保険の種類や所得によって変わるようです。

私が入院した私立病院の場合↓
健康保険、国保に加入している 460円
自費入院の場合 640円
住民税非課税の世帯に属している 210円
↑のうち、所得が一定基準に満たない 100円

また、差し入れで頂いたものを食べたり、院内のレストランで食事をしたり、外出許可をもらって外食する場合などは、事前に伝えれば食事をスキップすることができます。(食事制限のある方は要相談です)
私の入院先では、朝食は前日17時、昼食は当日10時、夕食は当日15時までに看護職員さんに伝えることになっていました。

私はどうしても売店の焼きたてパンが食べたかったので、一度朝食をキャンセルして自分で朝買ったパンを食べたことがありました。(本当に焼きたててで、とてもおいしかったです)

 

 

まとめ

病院食は、病状によっては流動食のようなものになって食べるのがつらい場合もあると思いますが、経口摂取は治療のために大切なんだそうです。

嫌いな具材があっても、食べることも治療の一環と思って頑張ることが早期退院への近道になるかもしれませんね。

常食に関しては「おいしくなさそう」というイメージがすっかりなくなりました。むしろ今後参考にして、ヘルシーな食生活を心がけていきたいと思えました。

また、好みなども伝えればある程度融通が効くということも分かりました。不自由な病院生活の中で食事は大きな楽しみになるので、我慢せず相談してみることをおすすめします。

皆様が少しでも快適な入院生活が送れますように…